ギターマガジン the band apart 2018年11月号 スコアー 1979年にP-MODELのボーカリスト/ギタリストとしてメジャー・デビューした平沢進。プラスチックス、ヒカシューとともにテクノ御三家として人気を博すが、翌年には作風をダークなものへと切り替え、ファンを置き去りにしつつも、高い次元でサウンドと歌詞との融合が図られた独自の世界を確立する。1989年にはアルバム『時空の水』でソロ・デビュー。“歌えるヴァンゲリス"をテーマに掲げ、電子音とストリングスやブラスを大胆にミックスし、その世界をさらに拡張していく。それが映像制作者の目にとまり、TVアニメ『剣風伝奇ベルセルク』や今敏監督のアニメ映画『パプリカ』『千年女優』などのサウンドトラックを依頼され、そのいずれもが高い評価を得た。その後はソロ活動を継続しつつも、時々にP-MODELの再結成や再構築を行い、近年は渋谷公会堂3デイズや東京ドームシティホール3デイズを成功させるなど、そのライブ動員力には目を見張るものがある。そんな平沢進がソロとしては『現象の花の秘密』以来3年ぶりとなる『ホログラムを登る男』をリリースした。これまでの平沢サウンドのエッセンスを凝縮しつつも完成度が高められ、最高傑作との呼び声も高い。そこで平沢の住まいである“アロルの館"を尋ね、新作の制作法について深く語っていただくことにした。 宮本浩次さん連載「東京の空」掲載BRIDGE 切り抜き他